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ばく の音楽活動と日常を綴るブログ since August,2003
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駅裏の銭湯の隣りには広い空地があった。

ある夏の日の夜、その空地の草むらに、
一匹の赤茶色をした雑種犬が丸くうずくまっている事に、
我が家は気がついた。
首輪はしていない。
ハァハァと荒い息遣いで長い舌を出している。
よく見ると、横たわる腰からうしろ足にかけて出血していた。
傷を見る気にはなれなかった。
明らかに弱っている風で、腰が立たない様子だった。

「車に轢かれちゃったのねぇ・・・かわいそうに。」母親がそう言った。

たしかに、この場所と国道一号線とは、ほんの100メートルほどの距離しかなく、
真っ直ぐに見通せる位置にあったから、その想像は間違っていなかったと思う。


翌日。
我が家はせめてもという思いで、傷ついた犬に水と餌を持って行ってやることにした。
が、どうやら同じ思いにかられた人がいたらしく、既に犬の周囲には器が用意され、
若干の水と餌が与えられていた。
よく見ると犬は、これもまたその誰かが用意したであろうダンボールの上に横たわっている。
しかし、、相変わらず腰は立たず、さらに衰弱している様子が見て取れた。


『・・・・。』

幼いながらも、犬の運命に絶望的なものを感じていた僕は、
黙ってその場で見守るのが精一杯だった。


あくる日の夜、僕はふたたび家族と様子を見に行った。

が、食器類とダンボールを草むらに残したまま、
犬の姿はどこにも見当たらなかった。

ふと親父が漏らした。

「赤犬だから、、誰かが連れて行っちゃったのかもなぁ・・。」


当時はまだ、赤毛の犬を食用に捕獲する業者がいた時代である。
下手をすると、家の前に繋がれた飼い犬でさえ連れ去られる事があったという。


真相はともかく、思いがけない結末に、
大きなショックを受けた僕であった。
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PROFILE
HN:
ば く ( BAKU )
HP:
性別:
男性
自己紹介:
Man of middle age
Singer;Song writer;Guitar player
東京都出身・O型・魚座
1995年3月:音楽活動再開
【BAKUJIN】【Fu's all time】等
バンド活動多数。
加えて、現在も
【えにし】【りずみん】
【So-BAND】【SPUU】etc...

バンド活動であったり、
ギター弾き語りストであったり、
ウクレレ講師であったり、
サポートギタリストであったり。
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