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ばく の音楽活動と日常を綴るブログ since August,2003
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>我が家へ続く砂利道だ。

道の左手、7-80メートルくらい離れた土手の上には、
国鉄が走っていた。

道路脇から土手にかけては葦の茂る沼が広がり、
カイツブリの親子の姿をよく見かけたものだ。

道の右手には、まるでちばてつやの漫画の舞台にでも登場しそうな
大きな土管の転がった100坪ぐらいの原っぱ。
周囲三方は板切れの垣根で囲まれ、
残りの一方は、某電気メーカーの近代的な社宅に面していたせいか、
ねずみ色の金網で仕切られていた。

道の突き当たりには、青果市場。
斜(はす)向かいには、黒塀の旅館があったように記憶している。
我が家は、その道の途中。
幅3メートルほどの私道を横に入って、少し行ったところ。

近所には、オテンバで知られた和代ちゃんと、
小柄で色黒のカッちゃんという二人の友達がいた。
やんちゃの限りを尽くす、それが僕らの日常になった。

沼に立つ高圧線の鉄塔を、パチンコの標的にした。
タコ糸の先にサキイカを吊るし、ザリガニを釣った。
牛蛙のオタマジャクシを捕まえては、塀に投げつけたこともあった。
慌ててドブ川へ落ちたことも何度かあった。

ひとりで遊ぶことも少なくなかった。
土手に登り、線路に耳をあて、
貨物電車の来るのを待った。
土手で草滑りもやった。
季節になると、一斉に顔を出した土筆を母親にねだって、
甘辛く煎ってもらった。

原っぱでは、近所の工場で働く若い工員達に交じって、
キャッチボールを教わった。
手加減なしにノックの洗礼。
イレギューラーしたゴロを思いっきり胸に受け、
その場にうずくまったこともあった。
膝小僧の生キズが、絶えることはなかったから、
治りかけの赤黒いカサブタは、常に赤チンの色に染まっていた。

やがて遊び疲れて、原っぱにひとり。
土手の向こうに夕焼けが見える。
板切れの垣根の向こう側、
沼の横の道を、開襟シャツのオヤジが帰って来た。
大抵いつもは飲んで帰って遅いのに・・・。

オヤジが僕に気がついて手を振った。


昭和30年代を知る誰もがイメージするような、
まるで映画のワンシーンにでもなりそうな、
そんなひとときを僕は過ごしてきた。

幼かった頃の日常のワンシーンが、
どうということでもないのに、
今となっては、切ないほど胸に迫ってくるのは、
年のせいばかりでもないだろう。
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PROFILE
HN:
ば く ( BAKU )
HP:
性別:
男性
自己紹介:
Man of middle age
Singer;Song writer;Guitar player
東京都出身・O型・魚座
1995年3月:音楽活動再開
1998年4月:フォークデュオ「漠人」結成
1998年9月:アコースティックホップス
     「BAKUJIN」活動開始
2004年: ソロ活動開始
2009年: ジャズ&ポップスユニット
     「Fu's all time」活動開始
バンド活動であったり、
ギター弾き語りストであったり、
サポートギタリストであったり。
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